SUMMERY

目をつぶらない

滑らかに生きたい。明晰に生きたい。方途を探っています。

人が年をとるということ。その中で文学的課題を発見していくということ。黒井千次さんのインタヴューに参加してきました

先日書いた通り、飯田橋文学会の文学インタヴューに参加してきました。大変良かったです。一人の作家が、時に応じてどのように自己の文学的な課題を発見していくか。それにいかに向き合っていくか、という過程をありありとお話くださいました。 www.lib.u-to…

最初にやりたかったことってなんだろう。

今日は遅く起きた。眠い目をこすってiPhoneで新聞を一通り読んだ後、大学の図書館に行った。午前中いっぱいは黒井千次の『時間』という作品集の中の中編「時間」を読んだ。 時間 (講談社文芸文庫) 作者: 黒井千次 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1990/01 …

小学校の頃の先生とSNSでつながる

一昨日、小学校時代の教師とSNS上でつながりました。そのことが影響してか、小学校時代の先生と再び会う夢を見ました。 奇妙でない夢というものはなかなかありませんが、今日の夢もまた奇妙でした。単に奇妙というだけでなく、いろいろ考えさせられるところ…

「時間を味方につける」−−−でも、どうやって?

朝何気なく入った喫茶店にずいぶん長くいた。いくつかの本を読んだり、考えたことを書き出す、ということを時間を忘れて楽しんでいた。膨大に時間があっても、案外この種の娯楽はできない。頭が明晰で、かつ喫茶店が空いている時間帯に、喫茶店にいくことが…

物語の力の物語:村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』

ノモンハン事件の話って、本編に関係ないのでは……? 日本の第二次世界大戦に関わる話を、一見その戦争とは全く関わりのないように見えるフィクションに挿入することの効果について。また、それがどのような意義をもつのかについて、何故とりわけ戦争の話なの…

物語る力の減退?『ねじまき鳥クロニクル』と『騎士団長殺し』

『騎士団長殺し』を読み始めました。 村上春樹の『騎士団長殺し』を読んでいる。購入のきっかけとなったのは、鴻巣友季子さんの以下の言。 ただ「異世界につながる穴」や「(夢の中で行われる)実体のない性交」など、過去の作品で出てきた多くのモチーフが…

飼っていた猫に批判されつづけた高校時代

泣きながら目を覚ました。死んだ猫の夢を見たのだ。彼が死んでゆく様子は随分前に書いたことがある。今読み返すと、当時の文体に小っ恥ずかしさを覚えるけれど、とりあえず貼っておく。 summery.hatenablog.com もう一度出会う 夢の中で、私の猫は死ぬ前の苦…

新年になりましたね

年が明けた。もう2017年か。月並みだが、驚きだ。 「ゆく年くる年」が作る節目 テレビは基本的に観ないが、ゆく年くる年だけは毎年観る。その理由を、これまではなんとなく厳かな気分になれてよいから、というくらいにとらえていた。 今年観ていて、その理由…

勉強して、お願いだから

えーと、なにがわからなかったんだろう… 長く家庭教師を続けている。家庭教師をしていて一番難しいと思うことは、生徒が何をわかっていなかったのかを把握することだ。 特に、私が教えている国語において、それは難しいと感じる。読むことも、書くことも、非…

ワークライフバランスって本当になんだろう。

ここ数日、ワークライフバランスについてつらつらと考えていた。今回は、自分がやっている大学の授業の手伝いを関連させながら、ワークライフバランスについて考えたことを書こうと思う。 暇すぎる仕事 大学の授業の手伝いをしている。いわゆるTAというやつ…

もうすぐ働きはじめる

もうすぐ働きはじめる。そのことに、大きな期待と若干の不安を覚えている。今回は不安の方について 同質的な集団 高校・大学・大学院と同質的な集団の中で生きてきたと思う。 「同質的な集団」という言葉で、私が意味するのは、同じような人生を送ってきた構…

『この世界の片隅に』で気になった時限爆弾シーンの着物について考えてみた

『この世界の片隅に』を観てきました。印象に残ったシーンに関して、感想を述べたいと思います。 解離するすずさん 『この世界の片隅に』について、東浩紀さんは以下のように述べています。 アニメーションの本質はなにか。それはすべて嘘だということである…

選ばれたものになるまでのゲーム:サイレントヒルP.T.

村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』を読んでいて、サイレント・ヒルの広告として作られたP.T.というゲームを思い出しました。村上春樹の作品はゲームのプロットに似ているという話を聞いたことがあったけれど、PTは特に通じ合っているのではないかと思っ…

缶詰になってみんなで清書

論文提出期間です。 後輩の論文の製本作業を手伝うD2の先輩を見ながらお茶を飲んでいて、ふと、50代前半のゼミの先生(日本史)に、修士論文執筆時の経験を聞いたのを思い出しました。 当時もうワープロとかもそれなりに広まっていたけれど、先生の研究室は…

「青春の墓標としての卒業論文」ね・・・。

修士論文を書いていて、表題のフレーズについて思い出した。船曳先生の言葉だ。

快楽の対象としての後輩、学生

gmailの過去のフォルダをみていて、過去の自分に世話を焼いてきてくれた人々のことを数人なりと思い出した。おそらく大学生の私が可愛かったのだろう。まだ多くの可能性に開けており、言えばいったとおりにし、話もきちんと頷きながら聞く私は、面倒をみてや…

内なる差別意識

twitterで差別をしばしば問題化し、ヘイトまがいのことを平気で述べたり、それほど自覚的でなく、だからこそたちが悪いような、無意識的な差別発言を繰り返す人々と戦うアカウントをいくつもフォローしている。本当に頭がいい人たちだ。私が全く気づくことの…

Reading and Writing

Spending a lot of time on only Reading and Writing. It is a little bit tough. Summerizing, Talking and Remenbering is also important for me. Writing includes summerizing and a kind of talking in terms of expression, but Rememberning, I nee…

Sex and Desire in Hong Kong

I read through the book named "Sex and Desire in Hong Kong"(HKU University Press). This is an anthology of papers witten by sociologists. What I am interested in especially is that sexual relationship between westerners and Hong Kongners h…

先生と生徒は友達になれるか

中高生の変化を見る楽しみ 中学・高校生を教えていると、本当に彼らが日に日に変化していることがわかる。もちろん、気をつけなければわからないのだが、少し気をつければ、そのことは明白になる。身体的な変化はもちろんのこと、考え方や語る言葉も少しずつ…

学校の先生という選択肢を捨てた理由②

(前の記事からのつづき) summery.hatenablog.com プロの先生の関心 そんなことを考え、また実行に移した矢先、たまたま母校の先生とお話しする機会があった。先生は、今どのような授業をしようとしているか、それがこれまでと比べてどのように新しい試みと…

学校の先生という選択肢を捨てた理由 ①

私は教師の方が向いているかもしれない 去年の暮れからぼちぼち、就職活動をしていた。その中で何度も浮かんできたのは、「私は教師の方が向いているかもしれない」という予感だった。 しかし、私は教職課程をあまりまじめに履修していなかった。教育実習に…

カウンセリングについて

恥ずかしい、ことではないと思うが、ご多分に漏れないことではある。その意味で、多くの人と同様の挙動をとる自分のミーハーさへの恥の感覚はある。 私は、カウンセリングに関わる本に関心を持ってきた。ここ一年ほどのことだ。とりわけ好んで消費したのは、…

ひどく疲れた

ひどく疲れたよ。私のようなコミュニケーションとは、異なるコミュニケーションの方式をとる人々が多くいる国で、一ヶ月間暮らしてきた。毎日違和感があり、身体的にも辛いタイミングがあった。けれど、なんとか乗り切りました。よくやったと思う。その中で…

働いています。

今月に入ってから、ほとんど社会人のような生活をしています。起きたらすぐにスーツに着替え、満員電車に揺られて一時間。仕事場にたどり着くと、コートを掛けて朝礼に参加します。その後はひたすらパソコンに向かって企画書を書いたり製品を作ったり。それ…

転換のトラウマ:『燃えあがる緑の木』

書いたことを公にするのに倦んでいた。日記はひたすらに書いていたのだが、それらは公にするにはあまりにも私的だったり、文章がおぼつかなかった。webライターと呼ばれる人々が呼吸をするようにいつもの文を紡いでいるのだったら、確かにそれは技術だと思う…

2.17

今日も何もできなかった。ちょっとさすがに参りはじめている。夜が辛い。さっさと寝てしまいたいが、なんとなく眠れなくもあるのだ。ここ最近。不規則になっている。眠れなくとも何かすることがあるわけではないからな。本が読めないのには参ったよ。どうす…

何もできない日が続く

何もできない日が続いた。本を読んでいても想像力が上滑りしてしまって、全く別のことを考えている。考えることは決まっていて、人のことを考えているのだ。人を思っている。人を思うと本が読めなくなる。次に会うまで解消されないのだろうが、そうだとした…

1.29

船曳先生は「青春の墓標としての卒業論文」を甘い考えだと書かれていたように思う。曖昧な記憶の中でフレーズから自分なりに解釈をすれば、それは以下のようなことだった。 卒論がうまく書き進められない人はどうしてそうなってしまうのか?それは、自分が大…

1.28

最近疲れやすい。午前中twitterに嫌気がさしたのでやめ、とにかく大学に行こうと電車に飛び乗りました。くっちゃべっているおばさんや大声で叫ぶ子供が多く嫌になりました。大学に到着して食堂にいったのですがなんかうるさく、図書館に行ったのですが試験期…