SUMMERY

目をつぶらない

滑らかに生きたい。明晰に生きたい。方途を探っています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

ハクの名前が「コハクヌシ」になるまで:『千と千尋の神隠し』における「本当の名」の真実味について

久しぶりの更新。油断していると日々があっという間に過ぎていく。 さて、現在、「一生に一度は、映画館でジブリを。」という標語のもと、スタジオジブリ四作品が映画館で上映されている。 www.ghibli.jp 以下に貼り付ける過去記事で書いたように千尋と同じ…

前の職場を退職して四ヶ月、囲碁について考えたり書いたりし続けた理由:プロ棋士の自己形成・もう一人の自分

あっという間の四ヶ月間 六月になった。前の仕事を辞めたのが一月の終わりだったのであっという間に四ヶ月。最初の職場で新入社員をしていた頃は入社後四ヶ月がなかなか長かったような気もしたけれど、今回はあっという間だった。 現実からそれほど外さずに…

ある人を知りたいと思う時何を欲しているのか

またまた雑記。 ところでここに貼った写真は香港の写真なのだけど、今香港は大変なことになっている。多少北京政府の支配が強まったところで一般市民に影響ないだろうけど、今香港の未来のために戦っている学生たちが今後デモに参加したことを後ろ暗い過去と…

スポーツ・囲碁の快楽について【雑記】

とても大きなタイトルを掲げたのですが、「雑記」とある通り思考の垂れ流しです。 スポーツについて考えたのは、囲碁から回り回って。なぜ人は囲碁を打つんだろう、と問うてみた時に、囲碁はボードゲームであり、遊戯であるので、その意味ではなぜスポーツを…

囲碁について半年間調べる中で考えたこと(2) 仲邑菫さん、上野梨紗さん、福岡航太朗さんら年少プロ三氏の入段に着目して

あまりに長くなったので二つにわけました。前回の記事からの続き。 summery.hatenablog.com ちなみに本記事では年少プロのアイデンティティ問題について論じていますが、その関心は『ヒカルの碁』を読んだ時から共通しています。 summery.hatenablog.com 囲…

囲碁について半年間調べる中で考えたこと(1) 仲邑菫さん、上野梨紗さん、福岡航太朗さんら年少プロ三氏の入段に着目して

囲碁にはまっています 半分近況報告なのですが、囲碁にはまっています。 12月からなので、まだやっと半年のにわかもにわかだし、囲碁にはまっていると言ってもゲームとしての囲碁自体というよりはプロ棋士の生態系や囲碁という興行の運用ならびにそれらを含…

質問箱

諸々煮詰まったので変化を呼び込みたいです。何かお役に立てることがあれば。 peing.net

通勤・通学時間考

通勤時間が少し短くなるたびに幸せになるのを感じる。この三年間でさまざまな通学・通勤時間を経験して得た教訓を書いておきたい。 まずはこの三年の通学・通勤時間の変遷をまとめる 【通学(高校・大学・大学院)】 〇1時間。乗り換え2回。行きは朝、帰りは…

転職したこと、観た映画のこと

転職 先日近況報告で述べたとおり転職することにしました。次は出版社で、編集者として働きます。このブログでは時折学校や教育の話をしてきました。書き手である私が学校の先生であるように書いた記事もいくつかありますが、それらは現実に近いフィクション…

ポケモン剣盾に対して持ってしまう違和感:ジムリーダーが本当に強くはならないか

言わずと知れたポケモンの最新作ソード・シールド。昨年(2019年)11月の発売後は、コアで辛口な有象無象のファン達からも概ね高評価を持って受け入れられ、シリーズ中の佳作としての評価は定着しつつあります。実は私はゲームのプレイ動画をちょくちょく見…

思春期の性と身体をどう文学に描くか:村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』

小石川植物園 先日書いた近況報告のエントリで最近全然本が読めていないと書きました。今読むと、このエントリは一つの記事としてはあんまり長大で読みにくい部分があるのでそのうち分けるかもしれません。 summery.hatenablog.com そんな中でもしっかり読ん…

テッド・チャンにおける〈愛への信仰〉の主題―「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」(2010)から

大学一年生の時、シラバスでふと見つけた船曳ゼミに未だに参加しています。その読書会関連で標題に掲げた作品を読んだので、今日はそれについて考えたことを書きます。 ※この読書会の関連で読んだ作品について考えたことをまとめた記事として、他に以下のも…

近況報告

新宿渋谷方面を眺める 随分長らく更新が滞りました。ちょくちょく書こうかと思うタイミングはあったけれど、書く気にならなかったのはほかに書くべきものが山ほどあってエネルギーを吸い取られていたから。他のものを書くことで、ブログを書きたいという思い…